ビジネスメールの基本の書き方を外国人向けに紹介!【例文付き】

ビジネスメール 書き方

日本で働いていると、ビジネスメールを送る場面がよくあります。書き方がわからないという方も多いのではないでしょうか。
日本のビジネスメールには、あいさつや言葉づかいのルールがあります。少しむずかしく感じるかもしれませんが、ポイントを知っていれば誰でも書けるようになります。

この記事では、外国人の方に向けて、ビジネスメールの書き方をわかりやすく紹介します。すぐに使える例文もあるので、メールを書くときの参考にしてみてください!

ビジネスメールの基本の書き方


日本のビジネスメールには、ある程度決まった書き方があります。
まずは、どんな順番で何を書けばいいのか、メールの基本的な書き方を見ていきましょう。

①宛先の設定

メールを送るときは、誰にどのように届くかを考えて、宛先あてさきを正しく設定することが大切です。
宛先の設定には「To」「Cc」「Bcc」があり、それぞれ意味と使い方があります。

  • To(宛先):返事をしてほしい相手。メインでメールを送りたい人を設定します。
  • Cc(カーボンコピー):返事はいらないが、メールの内容を知っておいてほしい相手。上司や関係者など、情報共有が必要な人を入れます。
  • Bcc(ブラインドカーボンコピー):他の受信者にアドレスを見せずに情報共有したいときに使います。複数の外部の人にまとめてメールを送るときなどに便利です。

関係のない人に送ってしまうとトラブルになることもあるので、宛先はよく確認してから送りましょう。

②件名

件名けんめいは、メールの内容を伝えるために大切なものです。メールを開かなくても、どんな内容なのかがわかるように短く簡単に書きましょう。件名が空白のままだと、相手に気づいてもらえなかったり、読まずにスルーされてしまうこともあります。

ただし、「お願い」「ご相談」のように短すぎたり、あいさつ文を書いてしまうと伝わりにくくなってしまいます。件名は「何のためのメールなのか」がわかるように、15〜20字以内を目安にまとめましょう。
【】も使うと文字が目立って読んでもらいやすくなります。

NG
「ご相談」
「お世話になっております」

OK
「○○に関する会議の日程について」
「○月○日の打ち合わせスケジュール変更のご相談」
「【ご確認のお願い】〇〇について」

このほかにも、メールの内容によって適した件名は異なります。

お礼メールの場合
「〇〇のご対応に感謝申かんしゃもうげます」
「【御礼おれい】〇〇について」

謝罪しゃざいメールの場合
「【おび】○○に関する不手際ふてぎわについて」
「〇〇の件でご迷惑めいわくをおかけしました」

初めてメールを送る場合
「【ご挨拶あいさつ】〇〇株式会社かぶしきかいしゃの〇〇ともうします」
「初めてご挨拶申あいさつもうげます:〇〇株式会社かぶしきかいしゃ

③宛名

本文の書き出しには、まず宛名あてなを書いて、誰に向けたメールなのかがわかるようにしましょう。宛名は、会社名→部署ぶしょ名→名前の順に書きます。
部長ぶちょう課長かちょうなど、役職のある相手にメールを送るときは、名前の先に役職名もつけます。

相手の名前がわからないときは、「ご担当者様たんとうしゃさま」や「御中おんちゅう」と書いても問題ありません。御中は、組織やその組織にいる人に敬意を表す言葉で、会社や部署全体に向けた連絡にも使えます。「〇〇株式会社御中」と書けば、「〇〇株式会社のみなさまへ」という意味になります。

宛名がまちがっていると失礼にあたります。送信する前に、会社名や名前の漢字が合っているか、敬称をつけ忘れていないかを必ず見直しましょう。

相手に役職がない場合
〇〇株式会社 営業部
〇〇様

相手に役職がある場合
〇〇株式会社 営業部
課長 〇〇様

相手の名前がわからない場合
〇〇株式会社 ご担当者様
〇〇株式会社 営業部御中

同じ会社の人に送る場合は、部署名や役職+名前だけでも問題ありません。会社のルールによっては「様」ではなく、「さん」を使うこともあります。

相手が上司の場合
営業部 〇〇部長

相手が先輩、同僚の場合
人事部 〇〇様
営業部 〇〇さん

④始めのあいさつ

次に、簡単なあいさつを書きます。日本では「お世話になっております」などがよく使われます。
あいさつのあとに、会社名や自分の名前を書きましょう。

何度かやりとりしている相手の場合
「いつもお世話になっております。〇〇でございます。」

初めて連絡する相手の場合
「初めてご連絡いたします。〇〇株式会社 営業部の〇〇と申します。」

⑤用件

あいさつのあとは、メールの中心となる用件を伝えます。
用件は、最初に「このメールは何について書かれているのか」を明確にし、そのあとに必要な情報や詳細を書いていきます。

〇月〇日に予定されている打ち合わせについて、以下の内容をご確認ください。

日時:○月○日 14時〜16時
場所:〇〇株式会社本社 A会議室

詳細資料しょうさいしりょうもあわせて送付そうふさせていただきます。

すぐに相手が内容を理解できるよう、文章はできるだけ簡単に、必要な情報だけを書くようにしましょう。伝えたいことが多いときは、文章を分けたり、改行を使ったりして、読みやすさに気をつけます。

⑥終わりのあいさつ

用件の最後には、しめの言葉としてあいさつ文を書きます。用件だけで終わってしまうとそっけない印象になってしまうので、必ずあいさつを入れるようにしましょう。


「ご確認のほど、よろしくお願いいたします。」
「お忙しいところおそりますが、何卒なにとぞよろしくお願いいたします。」
「ご不明な点などございましたら、お気軽にご連絡ください。」

⑦署名

本文の最後には、自分の情報をまとめた「署名しょめいを入れます。
署名には、自分の名前・会社名・部署名・電話番号・FAX番号・メールアドレス・会社のURLなどを書いて、記号や線で区切ります。
署名があることで、相手が連絡を取りやすくなり、信頼感にもつながります。

—————————
〇〇株式会社
営業部 ○○
TEL:03-1234-5678
FAX:03-0000-0000
Email:xxxxx@xxx.com
URL: https://xxx.com/
—————————

ビジネスメールを送るときのマナー


メールの内容が正しくても、送り方に気をつけなければ、相手に失礼だと思われてしまうことがあります。
ここでは、ビジネスメールを送るときに気をつけたいマナーを紹介します。

夜遅くに送らない

ビジネスメールは、できるだけ勤務時間内(平日の9時〜18時ごろ)に送りましょう。

夜や休日にメールを送ると、プライベートの時間に通知が届いて迷惑になることがあります。急ぎの用事でなければ、次の日の朝に送るほうが安心です。

宛先や本文に間違いがないか確認する

メールを送る前には、間違いがないか必ずチェックしましょう。

とくに気をつけたいポイント

  • 宛先は合っているか
  • 送る相手の会社名、部署名、名前にまちがいがないか
  • 日付や金額がまちがっていないか
  • ファイルをつけ忘れていないか

まちがったまま送ってしまうと、相手に失礼になったり、トラブルのもとになることもあります。送信する前にもう一度見直しするようにしましょう。

返信はできるだけ早くする

メールをもらったら、その日のうちに返信することがマナーとされています。すぐに返信できないときは、「〇日までにお返事します」などと一言伝えると、相手も安心できます。

返信の早さは信頼にもつながるため、毎日メールが届いていないかしっかり確認することが大切です。メールを読んだ時点で、できるだけ早く返信するようにしましょう。

返信するときのマナー

  • できるだけ早く返信する
  • 件名はそのままにする
  • 相手のメールを引用する

ビジネスメールはマナーを守ってていねいに書こう!


今回は、ビジネスメールの書き方とマナーを紹介しました。
日本のビジネスメールには、決まった書き方やマナーがありますが、ひとつひとつのポイントを理解すれば、だれでも書けるようになります。メールを書くときは、宛名やあいさつ、用件、署名などの流れを守りながら、相手が読みやすいように心がけることが大切です。
また、夜遅くに送らない、まちがいがないか確認する、返信はできるだけ早くするなどのマナーも意識してみましょう。

最初は少しむずかしく感じるかもしれませんが、何度か書いていくうちに自然と身についてきます。ていねいなメールは信頼にもつながるため、ぜひこの記事を参考にしながら、ビジネスメールにチャレンジしてみてくださいね!

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