日本のホテルではたらくときは、おもてなしの心だけではなく、身だしなみをきれいに整えることが大切です。お客さまに安心感を与えるには、見た目からも良い印象を持ってもらう必要があります。
この記事では、特定技能でホテルの仕事をしたい外国人の方に向けて、髪型や服装、メイクなどの身だしなみのポイントをわかりやすく紹介します。仕事を始める前にしっかり準備して、職場で信頼されるスタッフを目指しましょう!
ホテル業界にはどんな職種があるのか知りたい方は、以下の記事をチェックしてみてください!
【外国人向け】ホテル業界の職種を紹介!特定技能「宿泊業」でできる仕事はどれ?
ホテル勤務にふさわしい身だしなみのポイント

ホテルではたらくと、毎日多くのお客さまと出会います。お客さまに「この人は信頼できる」「ていねいに接客してくれそう」と思ってもらうためには、身だしなみをきちんと整えることが大切です。どんなに仕事ができても、見た目がだらしないと良い印象を持ってもらえません。常に「お客さまからどう見えるか」を考えましょう。
ホテルでの仕事にふさわしい身だしなみは、髪型や服装など、それぞれ気を付けるべきポイントが異なります。まずは以下のポイントを意識しておくと、どの場面でも好印象を与える身だしなみができるようになります。
- 清潔感があること
- シンプルで目立ちすぎていないこと
- 仕事に合っていること
身だしなみは、その人の仕事への考え方やお客さまへの気づかいが見える部分です。どんなことに気を付けるべきか、ポイントごとに詳しく見ていきましょう。
髪型・髪色のポイント

ホテルではたらくときは、髪型や髪色もお客さまに見られています。顔の表情がよく見えるように整えたり、清潔に見える色にしたりすることが大切です。おしゃれや流行を取り入れるよりも、仕事にふさわしいかどうかを基準に考えましょう。
この章では、髪型と髪色、それぞれのポイントを説明します。
髪型

髪型は、顔がよく見えるようにすることがポイントです。特に前髪が目にかかっていると、表情が見えにくくなってしまいます。ピンで留めたり、横に流したりして、目元がはっきり見えるようにすると、お客さまにも良い印象を与えられます。サイドの髪は、おじぎをしたときに顔にかからないよう、耳にかけるかピンで留めてしっかりとまとめましょう。ピンやヘアゴムは、黒や茶色などの目立たないものが適しています。
髪が肩より下の長さの場合は、ひとつにまとめて結びます。ポニーテールや低い位置でまとめるシニヨン(おだんごヘア)、夜会巻きなど、すっきり見える髪型がおすすめです。ネットを使うとよりきれいにまとまり、髪が落ちるのを防げます。
ショートヘアの場合でも、髪が耳にかかる長さであれば、ピンで固定するなどして髪が落ちてこないようにまとめます。男性はワックスやジェル、スプレーなどでセットすると、清潔感のある印象になります。また、坊主はお客さまにあまり良い印象を持たれないことがあるため、多くのホテルでNGとされているようです。
それぞれの髪型のポイントや手順を紹介します。
【夜会巻き】



- 髪を低い位置で1つにまとめ、内側に3回ほどねじってコームやクリップで固定する
- 後れ毛は作らない
- 前髪はピンで固定する
夜会巻きの詳しい手順はこちらの動画を参考にしてください↓
【おだんごヘア】



- 肩より下の長さの髪はひとつに結んでまとめる
- 低い位置でポニーテールに結び、シニヨンネットを使ってお団子ヘアにする
- リボンやバレッタ付きのネットを使う時は、シンプルなデザインのものを選ぶ
- 前髪はピンで留める
おだんごヘアの詳しい手順はこちらの動画を参考にしてください↓
【ショートヘア(女性)】



- 前髪は下ろさずにピンで留める
- サイドの髪は耳にかける、またはピンで留める
- スプレー、ワックスで固めてもよい
【ショートヘア(男性)】



- 耳を出してすっきり見せる
- 前髪を上げてワックスやジェル、スプレーで固める
髪色
髪色は、自然な色が基本とされており、日本のホテルでは黒髪や暗めの茶色(カラーチャートの5〜8)がもっとも好まれます。金髪や赤、青などの派手な色、明るすぎる茶色は、ホテルではたらくにはふさわしくないと感じられることがあります。
髪を染めている場合、伸びた根本はこまめに染め直すようにしましょう。
- 黒や暗めの茶色が基本
- 金髪や赤、青などの派手な色は避ける
- 伸びた根本はそのままにせず、こまめに染め直す
メイクのポイント

ホテルの仕事では、お客さまに安心してもらえるような清潔感と上品さが求められます。メイクもその一部であり、顔の印象を整える大切な身だしなみのひとつです。ただし、メイクはしっかりやることよりも、自然で落ち着いていることが大切です。濃すぎるメイクは、相手に強い印象や違和感を与えてしまいます。一方で、ノーメイクでも「きちんとしていない」「だらしない」と思われることがあるので、やさしい印象になるようなナチュラルなメイクを心がけましょう。
【仕上がりイメージ】

以下の表に、パーツごとにおすすめの色やポイントをまとめたので、ぜひ参考にしてみてください。
アイメイク | <アイシャドウ> ・色はブラウン、ベージュ、うすいピンク、うすいオレンジ ・濃くぬりすぎない ・ラメの粒が大きいものはNG <アイライン> ・色は黒またはこげ茶 ・長く引きすぎない <マスカラ> ・色は黒またはこげ茶 ・つけまつげ、カラーコンタクトはNG |
アイブロウ(眉) | ・色は髪色と近いものを選ぶ ・濃くしすぎず、自分の顔に合った自然な形にする |
チーク | ・色はうすいピンク、うすいオレンジ ・濃くぬりすぎない |
リップ | ・うすいピンクやベージュ ・濃いピンクや赤はNG ・ラメやつやが強すぎるものはNG |
服装のポイント

ホテルでは、制服がある職場がほとんどです。基本的には、ホテルから貸し出される制服をきちんと着ていれば問題ありませんが、自分のサイズに合っているものを着るようにしましょう。シワや汚れがないかを毎日確認し、洗濯やアイロンが必要な場合は前日までに準備しておくと安心です。
また、ボタンの留め忘れやネクタイ、ネームプレートの位置なども見られています。かがみの前で全身をチェックして、だらしない印象にならないようにしましょう。靴や靴下など、足元の身だしなみも気を抜かずに整えることが大切です。

【制服】
- 自分のサイズに合ったものを着る
- シャツやブラウスはアイロンをかけてシワをなくす
- ボタンはしっかり留める
- ネクタイやネームプレートが曲がっていないか確認する

【靴下】
- くるぶしが見えない長さのもの
- ストッキングは無地で肌の色に近いもの(予備を用意する)

【靴】
- 男性は黒の革靴、女性は黒のパンプスが一般的
- ピンヒールやヒールなしはNG
- 汚れがないようにみがく
その他のポイント

身だしなみを整えるうえで、髪型やメイクだけでなく、アクセサリーや香水などのにおい、ネイル、ひげなどの細かい部分にも気を配ることが大切です。自分では目立っていないと思っていても、お客さまや他の人からすれば気になることがあります。
ここでは、身につけるものや体の手入れに関するポイントを紹介します。
アクセサリー

ホテルの仕事では、アクセサリーはできるだけ控えめにすることが基本です。ピアスは小さめのものを左右にひとつずつつける程度が適しています。大ぶりなアクセサリーや揺れるタイプのものは、華やかすぎる印象があり、仕事のじゃまになることがあります。ネックレスや指輪も、基本的にはつけないか、シンプルで目立たないものを選びましょう。ホテルによっては、アクセサリーは女性のみ、または結婚指輪のみなどと決められていることもあります。
メガネや腕時計なども、「黒や茶などの目立たない色」と指定されていることもあるので、事前に確認しておきましょう。
におい

接客の仕事では、体臭や口臭など、においに気をつけることも大切なマナーのひとつです。自分では気づきにくくても、周りの人やお客さまには強く感じられることがあります。まず、汗のにおいや体臭を防ぐためには、毎日のシャワーや清潔な服を着ることが欠かせません。特に夏場は、制汗スプレーやボディシートなどを使って対策することもおすすめです。口臭対策は、朝の歯みがきだけでなく、昼食後の歯みがきやうがいも意識して行いましょう。
また、香水や整髪料の強い香りも、好みが分かれるため使いすぎには注意が必要です。つける場合は、近くに寄ってやっとわかる程度の控えめな香りを選びます。ただし、飲食に関わる仕事では禁止されていることもあるので、はたらくホテルのルールに従いましょう。
ネイル

指先は、お金や書類を受け渡すときなどにお客さまの目に入りやすい部分です。長い爪や派手な色のマニキュアは避けましょう。お客さまに不快感を与えたり、けがをさせてしまうことを防ぐためにも、爪は短く切っておきます。ネイルアートやラメ入りのマニキュアも、接客の場にはあまりふさわしくありません。ただし、ベージュやうすいピンクなどの肌になじむ色や、シンプルなデザインのネイルであればOKなホテルもあります。
ひげ

男性の場合、ひげの手入れも大切な身だしなみのひとつです。基本的には毎日しっかりそって、清潔な印象を保つことが求められます。ひげを残すスタイルは、カジュアルな印象や不潔に見られることもあるため、ホテル勤務では控えたほうがよいでしょう。
また、勤務中は前髪を上げるヘアスタイルが基本となるので、まゆげもきれいに整えておくと好印象です。
ホテルでは身だしなみが信頼につながる!

今回は、ホテルではたらく時にふさわしい身だしなみについて紹介しました。多くのホテルでは、髪型や髪色、メイクは、派手すぎないようにナチュラルに仕上げることが求められます。足元やアクセサリー、においなど、細かい部分まで気を配り、常に「周りからどう見えるか」を意識しましょう。
身だしなみは自分のためではなく、お客さまや一緒にはたらくスタッフへの思いやりです。不快感を与えないか、安心感を持ってもらえるかを重視すると、信頼にもつながります。毎日きちんと整える習慣を身につけましょう。
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