ホテル業界の年収は安い?高い?日本で働きたい外国人向けに解説!

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日本のホテル業界ではたらくと、年収はどのくらいなのか気になる方も多いのではないでしょうか?これから日本のホテルではたらきたいと考えている方にとって、給料の目安はとても気になるポイントです。どのくらいの年収なのか、他の業界と比べて高いのか低いのかをあらかじめ知っておくことで、安心して仕事を選ぶことができます。

この記事では、ホテル業界の平均年収や、給料を上げるための方法についてわかりやすく解説します。日本での仕事を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

日本のホテル業界の平均年収


ホテルマン 年収

厚生労働省こうせいろうどうしょうが発表している「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、宿泊業や飲食サービス業ではたらく人の平均的な1か月の給料は269,500円で、年収に換算すると3,234,000円でした。

ここからは、年れい・職種・性別・業界ごとに、どのように年収が異なるのか見ていきましょう。

年れい別の平均年収

まずは、宿泊業や飲食サービス業ではたらく人の平均的な給料を年れいごとに紹介します。月ごとの平均賃金と、それを年収に換算した金額を下の表にまとめました。ただし、ボーナスは含まれていないので、実際の年収はもう少し高くなることがあります。

年れい(歳)平均賃金(円)年収(円)
〜19194,6002,335,200
20〜24221,0002,652,000
25〜29243,1002,917,200
30〜34263,1003,157,200
35〜39282,9003,394,800
40〜44295,2003,542,400
45〜49307,1003,685,200
50〜54305,3003,663,600
55〜59292,5003,510,000
60〜64264,6003,175,200
65〜69226,3002,715,600

(参考:厚生労働省 産業別にみた賃金「第5-2表 産業、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率」)

この表を見ると、年齢が上がるにつれて年収も上がっていることがわかります。つまり、経験を重ねていくことで昇進して、収入も上がっていく可能性があるといえます。

ただし、ホテルによっては「役職定年やくしょくていねん」という制度があり、50代になるとマネージャーなどの管理職の仕事をやめなければならないことがあります。そうなると役職手当がなくなり、全体の収入が下がります。また、契約社員やパートタイムなど、正社員ではない場合は、年齢が上がるにつれて時給が下がるケースもあります。

職種別の平均年収

続けて、ホテル業界の主な職種の平均年収を紹介します。下の表に、特定技能「宿泊業」ではたらける職種の平均年収と、月収に換算した金額をまとめたので、参考にしてみてください。

職種平均年収(円)月収(円)
フロント3,460,000約290,000
ハウスキーパー3,640,000約310,000
ホールスタッフ4,020,000約340,000
広報4,400,000約370,000

(参考:求人ボックス 給料ナビ「ホテルフロントハウスキーパーホールスタッフ広報」)

ここで紹介した職種以外にも、ホテル業界にはさまざまな職種があり、多くの人が活躍しています。それぞれ仕事内容や年収は異なりますが、どれもやりがいのある仕事ばかりです。
ホテル業界の職種についてもっと知りたい方は、以下の記事も読んでみてください!
【外国人向け】ホテル業界の職種を紹介!特定技能「宿泊業」でできる仕事はどれ?

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男女別の平均年収

男女別の平均年収は以下のとおりです。

性別平均賃金(円)年収(円)
男性301,0003,612,000
女性233,7002,804,400

(参考:厚生労働省 産業別にみた賃金「第5-2表 産業、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率」)

平均賃金は女性よりも男性のほうが約7万円高く、年収に換算すると男性は3,612,000円女性は2,804,400円という結果となりました。

このように、男女で年収に差が出てしまうことには、いくつか理由があります。
たとえば、女性は結婚や出産をきっかけに、パートタイムなどの短い時間の仕事を選ぶことが多く、その分、月給や年収が低くなりやすいです。また、ホテルのマネージャーなどの役職についているのは、女性よりも男性が多い傾向があります。役職につくと手当がついて給料が上がるため、全体の平均では男性のほうが年収が高くなりやすいといえます。

業界別の平均年収

最後に、特定技能の外国人を受け入れているさまざまな業界の年収を以下の表にまとめました。

業界平均賃金(円)年収(円)
建設業352,6004,231,200
製造業318,6003,823,200
福祉306,4003,676,800
運輸業304,7003,656,400

この表を見るとわかるように、宿泊業や外食サービス業は、ほかの業界と比べて年収が低めです。しかし、この業界はがんばった分だけ評価されるチャンスがあります。語学力や接客スキル、専門知識などを身につけることで、年収アップも十分に目指せます。収入を上げる方法については、次の章でくわしく紹介します。

ホテルマンはどうすれば年収を上げられる?


ホテルマン 年収

日本のホテルで長くはたらいていく中で、「もっと給料を上げたい」「家族を支えるために収入を増やしたい」と思うこともあるでしょう。年収アップのためには、少しずつでも努力を積み重ねて、スキルや経験を増やしていくことがポイントです。

ここでは、特定技能ではたらく外国人の方にも実行しやすい、年収を上げるための5つのポイントを紹介します。すぐに始められることもあるので、ぜひ自分にできそうなことからチャレンジしてみてください。

①資格を取る

ホテルの仕事に関係する資格を持っていると、「知識がある」「しっかり勉強している」と評価されやすくなります。その結果、仕事のチャンスが広がり、給料が上がることもあります。

ホテルの仕事に役立つ資格には、以下のようなものがあります。
どの資格も外国籍の方でも取得でき、接客のマナーやホテルに関する知識など、実際の仕事に役立つ内容が学べます。

  • ホテルビジネス実務検定
  • マナー・プロトコール検定
  • ホテル・マネジメント技能検定
  • TOEIC

試験は日本語で行われることが多いため、日本語の勉強にもなります。資格の勉強を通じて、言葉の使い方や接客のコツも身につけられ、仕事に自信が持てるようになるでしょう。資格を持っていると、ホテル内で責任のある仕事を任されることもあり、キャリアアップにもつながります。

②語学力をつける

外国のお客さまが多いホテルでは、日本語だけでなく英語や中国語、韓国語などが話せるスタッフがとても大切にされます。語学力が高い人は、外国人対応の仕事を任されることが増え、手当やポジションアップにつながることもあります。

もちろん日本語力もとても大切です。お客さまと話すときだけでなく、同じ職場ではたらく日本人スタッフとの会話にも日本語が欠かせません。とくに敬語やていねいな言葉づかいができると、接客のレベルが上がり、周りからの信頼も深まります。語学の勉強は地道な努力が必要ですが、毎日少しずつ続けることで、しっかりと力がついていきます。
ホテルでよく使う接客用語については、ぜひ以下の記事も読んでみてください!
ホテルの接客用語を外国人向けに分かりやすく紹介!すぐに使える例文付き

③人脈を広げる

人脈じんみゃくとは、仕事や生活を通じてつながった人との関係のことです。同じホテルではたらいている人、前に一緒にはたらいていた人、研修やイベントで出会った人などが当てはまります。人とのつながりを大切にしていると、思わぬところからよい情報が入ってきたり、新しい仕事を紹介してもらえたりすることがあります。

また、人脈が広がることで、日本ではたらいている他の外国人の経験を聞ける機会も増えます。「どの資格が役に立ったか」「どのホテルがはたらきやすいか」など、実際にはたらいている人から聞く話はとても参考になるでしょう。日ごろから周りの人と助け合いながら過ごすことで、自然と人とのつながりが広がっていきます。

④キャリアアップ(昇進)を目指す

ホテルではたらく中で、より高いポジションに進むことを目指すと、給料アップにつながりやすくなります。たとえば、フロントスタッフからチーフやマネージャーになると、責任は大きくなりますが、役職手当がついて収入が上がることが多いです。
キャリアアップには時間がかかることもありますが、まじめに仕事を続けながら、少しずつ経験を積み重ねていくことが大切です。

ただし、特定技能は分野によって業務範囲が決められています。そのため、役職につく場合は、特定技能で認められている業務範囲内であるかどうかをしっかり確認しなければなりません。役職や業務内容によっては、在留資格の変更が必要となることがあります。
宿泊業と外食業では行える業務範囲が異なるので、つける役職にも違いがあります。それぞれ確認しておきましょう。

宿泊業の場合

  • リーダーやチーフなど、現場でスタッフをまとめる仕事なら特定技能のままでOK
  • マネージャーや支配人など、管理や経営がメインになるなら「技術・人文知識・国際業務」への変更が必要

宿泊業では、ホテルや旅館の経営・管理に関わる業務や、スタッフの採用・教育などの管理職の業務はできません。しかし、2号への移行条件として、「複数の従業員を指導しながらフロント、企画・広報、接客、 レストランサービスなどに従事した経験」が求められるので、現場でスタッフをまとめるリーダーやチーフなどのポジションであればつくことができます。

外食業の場合

  • リーダーやチーフは特定技能のままでOK
  • サブマネージャーや副店長も特定技能のままでOK
  • マネージャーや店長など、管理や経営がメインになる場合は「技術・人文知識・国際業務」への変更が必要

外食業では、宿泊業と違って、スタッフのシフトやお客さま情報などの管理、求人や教育に関する事務など、店舗管理に関わるさまざまな仕事ができます。2号へ移行するには、「複数のスタッフを指導した経験」や「副店長やサブマネージャーとして店舗管理に関わった経験」が求められるので、リーダーやチーフよりも高いポジションにつくこともできます。

⑤転職する

今の職場ではなかなか給料が上がらない、もっと自分に合った環境ではたらきたいと感じたら、転職を考えてみることも1つの方法です。経験を積んだあとであれば、他のホテルでもすぐに活躍でき、年収アップも期待できます。
転職は勇気のいる決断ですが、自分の将来を考えて行動することはとても大切です。焦らず、ひとつひとつの選択をていねいに進めていくことが、よりよい働き方につながります。

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ホテル業界は努力しだいで年収アップを狙える!


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今回は、ホテル業界の年収について紹介しました。

厚生労働省の調査によると、宿泊業や飲食サービス業ではたらく人の年収は、男性が3,612,000円女性が2,804,400円という結果でした。ほかの業界と比べると低めですが、年れいが上がるにつれて少しずつ上がっていく傾向があります。
また、資格を取る、語学力を高める、キャリアアップを目指すなど、自分の努力しだいで年収を上げることもできます。特にホテル業界では、経験やスキルが評価されやすく、がんばりが形になりやすい仕事といえます。さまざま職種がある業界なので、ぜひ自分に合った仕事やはたらき方を見つけてみてください!

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